開業してお子さんの患者様が増えてくると、次のような相談をちょくちょく受けるようになりました。「子どもの前歯の歯並びが気になるんです」。
前歯の永久歯は小学校1~2年生ごろに生えてきます。顎が小さく歯が生える隙間がないのが原因です。開業当初は次のように説明していました。「永久歯がはえそろうまで様子を見ましょう」。しかし歯並びが良くなる子はほとんどなく、むしろ大部分の子はさらに歯並びが悪くなっていきました。そして、矯正治療をやるために、歯を抜かざるを得なくなったり、高額な治療費に矯正治療をあきらめるお子様ももいました。
歯並びが自然と良くなることはほとんどないのに、永久歯がはえそろうまで様子を見ていていいのだろうか?〞自問自答する日々が続いていました。そんな時出会った1冊の本が、鈴木設矢先生著<抜かない歯医者さんの矯正の話>でした。そこには、早期に矯正を始めることによって、簡単に低価格で治療ができた症例が多数のっていました。
私の求めていたものはこれだ、と直感しました。以後、本、セミナーなど、夢中で床矯正の勉強をしました。鈴木先生をはじめとする床矯正治療を行っている、東京や福岡の医院の見学にも行きました。そして、床矯正治療の素晴らしさを実感し、床矯正治療を始めるに至りました。
治療を始めてみると、床矯正治療は奥が深いものです。現在も、福岡で開催される、花田真也先生のフォローアップセミナーに年に6~7回は参加し勉強を続けています。